自分の志望校を決めるときに参考になるのが模試です。
しかし、模試を受けるように言われたことけれど、模試についてあまりよく分からない、そもそも受けた方がいいの?という人も多いと思います。
この記事では、都立高校を目指す中学生が受けておくべき模試についてまとめています。
1.受験者が多いVもぎとWもぎ
中3生なら一度は「Vもぎ」や「Wもぎ」という模試の名前を聞いたことがある人もいるかもしれません。
〇Vもぎとは
Vもぎとは株式会社進学研究会が実施する中3生対象の高校入試のための会場受験型の模試で、都内の高校や千葉県内の高校を受験する人が受験しています。
Vもぎは会場型の模試なので、塾や自宅ではなく指定された会場(高校や大学など)に様々な学校の生徒が集まって受験することになります。
そのため、受験本番の会場の雰囲気を実際に体験することができるのが大きな特徴です。
また、Vもぎは毎月3~4万人もの受験者がおり、後述するWもぎ同様に非常に人気の模試となっています。
<Vもぎの種類>
Vもぎは全部で4種類あります。
・都立Vもぎ
都立高校を目指している受験生向けの模試です。
8月~翌年1月には本番の試験に近い「都立そっくりもぎ」が実施されます。
■実施期間
6月から翌年1月まで毎月実施
■時間
開場8:00~12:50終了(都立Vもぎ)
開場8:00~13:30終了(都立そっくりもぎ)
■受験料
4,600円(税込)
・都立自校作成対策
都立高校のうち、自校作成問題で入試を行う学校(日比谷・戸山・青山・西・八王子東・立川・国立・新宿・墨田川・国分寺)を目指している受験生向けの模試です。
自由英作文や数学で途中式を書く問題のような難易度が高く記述式の問題が出題されます。
■実施期間
10月から翌年1月まで4回実施
■時間
開場8:00~13:30終了
■受験料
5,400円(税込)
・県立Vもぎ
千葉県の公立高校入試の形式に合わせた県内最大級の模試です。
都立Vもぎと同じく8月~翌年1月には本番の試験に近い「県立そっくりもぎ」が実施されます。
■実施期間
6月から翌年1月まで毎月実施
■時間
開場8:00~12:50終了(県立Vもぎ)
開場8:00~13:40終了(県立そっくりもぎ)
■受験料
4,600円(税込)
・私立Vもぎ
私立や国立高校を目指している受験生向けの模試です。
やや難易度の高い問題が出題され、首都圏全域の私立・国立高校が判定の対象となります。
■実施期間
9月から12月まで4回実施
■時間
開場8:00~11:30終了
■受験料
4,600円(税込)
<Vもぎの成績表>
Vもぎの成績表では「まとめ答案」というシートがあるのが特徴的です。
自分の答案が1枚にまとめられているので、見直しの際に非常に便利です。
■成績表
■学力分析表
■まとめ答案
(画像はVもぎホームページより)
〇Wもぎ
Wもぎは株式会社創育が運営する高校入試のための会場受験型の模試で、都内の高校や神奈川県内の高校を受験する人が受験しています。
また、Vもぎとは異なり神奈川県では2年生対象の模試も実施しているのが特徴です。
WもぎもVもぎと同様に基本的には指定された会場(高校など)に様々な学校の生徒が集まって受験することになります。(コロナ対策として自宅受験も可能です。)
Wもぎは年間約18万人もの受験者がおり、Vもぎ同様に非常に人気の模試となっています。
<Wもぎの種類>
・都立もぎ/都立そっくりテスト
都立高校を目指している受験生向けの模試です。
8月~翌年1月には本番の試験に近い「都立そっくりテスト」が実施されます。
■実施期間
6月から翌年1月まで毎月実施
■時間
開場8:00~12:20終了(都立もぎ)
開場8:00~13:30終了(都立そっくりテスト)
■受験料
4,600円(税込)
※現在はコロナ対策キャンペーンとして3,600円(税込)で申し込み可能です。
・都立自校作成対策もぎ
都立高校のうち自校作成校(日比谷・西・国立・戸山・青山・八王子東・立川・新宿・墨田川・国分寺)への合格を目指す人対象の模試です。
■実施期間
10月から12月まで毎月実施
■時間
開場8:00~13:30終了
■受験料
5,400円(税込)
・神奈川県入試そっくりもぎ
神奈川県立・市立の高校への合格を目指す人向けの模試です。
■実施期間
7月から翌年1月まで8回実施
■時間
開場8:00~13:30終了
■受験料
4,600円(税込)
・特色検査対策もぎ
神奈川県立高校のうち記述式特色検査を実施する高校(横浜翠嵐・湘南・柏陽・厚木・希望ケ丘・横須賀・平塚江南・川和・横浜緑ケ丘・光陵・多摩・大和・相模原・鎌倉・横浜平沼・小田原・茅ケ崎北陵・横浜国際)への合格を目指す人向けの模試です。
■実施期間
9月、11月、12月の3回実施
■時間
開場8:00~13:00終了
■受験料
5,600円(税込)
・私立対策もぎ
首都圏全域の私立高校、国立高校を志望する人向けの模試です。
■実施期間
9月から12月まで4回実施
■時間
開場9:00~12:30終了
■受験料
4,600円(税込)
※東京で実施される私立対策模試はコロナ対策キャンペーンとして3,600円(税込)で申し込み可能です。
・2年生対象Wもぎ
神奈川県立・市立高校を目指す中学2年生向けの模試です。
■実施期間
3月に1回実施
■受験料
3,700円(税込)
<Wもぎの成績表>
Wもぎの成績表では志望校の合格可能性が分かるのが特徴です。
自分の学力を客観的に把握できるので、志望校選択の際に役立ちます。
■個人成績表
■設問分析表
(画像はWもぎホームページより)
2.上位校を目指す人向けの模試:駿台中学生模試とSAPIX公開模試
〇駿台中学生模試とは
駿台中学生模試は駿台が実施する北海道から九州まで全国の中学生を対象に実施されている会場型の模試です。
駿台中学生模試は、全国の国公私立の難関高校を志望する生徒が多く受験するのが特徴です。
<模試の種類>
・中1・中2駿台学力テスト
中1・中2生向けの難易度の高い模試です。
また、国語の記述問題が豊富に出題されるのが特徴です。
■実施教科
3教科(国語・数学・英語)
■実施期間
6月、8月、11月、1月の4回実施
■時間
開場9:00~12:40終了
■受験料
4,500円(税込)
・中3駿台高校受験公開テスト
中3生向けの難易度が高めに設定された模試です。
※特定の高校や都道府県を対象にした模試ではありません。
■実施教科
3教科・5教科 ※選択
■実施期間
4月から11月まで6回実施
■時間
開場9:00~15:45終了
■受験料
3教科:4,900円(税込)
5教科:5,300円(税込)
〇SAPIX公開模試
SAPIX公開模試はSAPIXが実施する中学生を対象にした会場型の模試で、SAPIX生ではなく一般の生徒でも受験可能な模試です。
SAPIX公開模試は、考える力を試す問題が多いのが特徴の模試です。
<模試の種類>
・サピックスオープン
中1~中3生を対象に、知識の量に加えて、「設問意図を読み解く力」や「考えを論理的にまとめて記述する力」なども測るのが特徴の模試です。
■実施教科
3教科・5教科 ※選択
■実施期間
5月から12月まで5回実施
■受験料
5教科:5,500円(税込)
・サピックスチャレンジテスト
サピックスチャレンジテストは中2生(新中3生)で開成高、灘高、国立大附・難関私立・都県立トップ校など、最難関校を目指す生徒のための模試です。
応用問題が多く出題されるのが特徴の模試です。
■実施教科
3教科・5教科 ※選択
■実施期間
3月に1回実施
・学校別入試プレ
中2生、中3生を対象に実施される模試です。
各高校の最新入試情報や、出題傾向とその対策をもとに作られたオリジナルの予想問題で行われる模試です。
■実施期間
11月、12月
■受験料
5,500円(税込)
3.どの模試を受けるべき?
これまで4つの模試について見てきましたが、結局どの模試を受ければいいの?となるかもしれません。
そこで以下にパターン別に受けた方が良い模試についてまとめました。
〇既に塾に通っている人
既に塾に通っている人は塾で受験を推奨している模試があると思います。
ですので、基本的には塾で受けるように言われた模試を受けておくと良いと思います。
塾で申し込む場合、塾で塾生の分を一括して申し込むので、申込の際の手間も減らすことができます。
〇国公立や私立の難関校志望者
国公立、私立の難関校を志望している人は、より難易度の高い問題や記述式の問題に慣れておく必要があります。
そのため、そういった難関校を受験する人は難易度が高く記述式の問題も出題される「駿台中学生模試」か「SAPIX公開模試」を受験すると良いでしょう。
〇塾に通っていない都立高校志望者
塾に通っておらず都立高校を受験する場合は、「Vもぎ」か「Wもぎ」を受験すると良いでしょう。
どちらも受験者数が多く、都立高校入試の形式に沿った問題が出題されるので、どちらを受験しても良い練習になります。
ただし、一度どちらを受験するか決めた場合は、1回目と同じ模試を毎回受験するようにしましょう。
そうすることで前回からの学力の伸びを判断しやすくなります。