1.平均点推移と全体の構成
〇平均点推移(過去5年)
・令和3年度 47.8
・令和2年度 53.4
・平成31年度 67.1
・平成30年度 61.5
・平成29年度 55.9
平均点は年度によってばらつきがあり、5教科の中でも平均点の変動が大きい教科です。
〇全体の構成
理科は全部で大問6問からなり、それぞれ以下のような構成になっています。
大問1 小問集合(28点)
大問2 小問集合(レポート)(16点)
大問3 地学(16点)
大問4 生物(12点)
大問5 化学(16点)
大問6 物理(12点)
全体の難易度は基礎~標準となっており、正答率が極端に低いような難問はありません。
全分野まんべんなく出題されるため、特定の分野に偏ることなくバランスよく学習しましょう。
また、実験や観察に関連した問題が出題されるので、これまで教科書で扱った実験の復習や問題集で資料の読み取り問題に慣れるようにしておくことが必要です。
全体を通して特に時間のかかる問題もないため、それほど時間配分に対してシビアになる必要もないでしょう。
〇時間配分
各大問における時間配分としては下記が目安です。
・大問1 5分
・大問2 5分
・大問3 10分
・大問4 10分
・大問5 10分
・大問6 10分
上記の時間配分はそれぞれ見直しを含めた時間配分になります。
また上記の時間配分はあくまでも目安なので、自分の得意・不得意や目標点数によって調整するようにしてください。
2.大問別対策
大問1 小問集合 28点
〇大問1の概要
物理・化学・生物・地学の4つの分野から各1,2題ずつ計6問出題されます。
いずれの問題も教科書レベルの基礎的な問題です。
〇大問1の対策方法
問題はどれも基本的な問題で、各分野から満遍なく出題されるため、教科書で学んだ内容をワークや問題集を使って総復習しておくようにしましょう。
大問2 小問集合(レポート) 16点
〇大問2の概要
大問2は身近な現象についてまとめられたレポートに関連する問題が出題されます。
問題数は全部で4題です。
教科書の内容を暗記してそのまま当てはめれば解けるような問題ではなく、レポートに書かれた文章や表・グラフなどから情報を読み取り、そこに教科書で得た知識を組み合わせることによって解けるような問題が特徴です。
〇大問2の対策方法
レポートに関連する問題の解き方は慣れていないと時間がかかってしまったり、どこに着目して解いたら良いのか分からなかったりして解きにくいと感じる人も多いかもしれません。
こうした問題は、既存の知識だけでは解けない場合が多いので、問題から逆算してどのようなヒントがあれば解くことができるのかを考える必要があります。
過去問はもちろん、同様の問題を扱った問題集や模試などを解いて、答えの導き方を身に着けていきましょう。
大問3 地学 16点
〇大問3の概要
大問3は地学分野に関する問題が4問出題され、天気図や観察記録に関する問題が出題されています。
〇大問3の対策方法
大問3は観測記録とその結果を基に問題を解く形式となっています。
こうした問題は、まず、問題文に書かれている条件と結果を整理してから問題を解くとシンプルな問題として捉えることができ、格段に問題を解きやすくなります。
天気図の読み取りに関する問題や地震に関する資料の読み取りの問題も出題されているため、資料を使った問題にも慣れておくようにしましょう。
また、単に現象を覚えるだけではなく、なぜそのような現象が起きるのか理由を問う問題も出題されているため、現象の起きる理由も合わせて覚えるようにしましょう。
大問4 生物 12点
〇大問4の概要
大問4は生物に関する問題が3題出題されます。
いずれも観察と実験に関する問題で、実験の結果や実験から読み取れるものを選択する問題となります。
〇大問4の対策方法
基本的に教科書で扱われている実験と同じようなものが多く、これまで扱った実験について復習しておくことが重要です。
また、単純に実験結果を覚えるだけではなく、なぜそのような結果になったのかも合わせて覚えておくようにしましょう。
大問5 化学 16点
〇大問5の概要
大問5は化学分野から4問出題されます。
例年、化学変化や水溶液、イオンに関する問題が出題されています。
〇大問5の対策方法
大問5は実験の結果として正しいものや求める結果になるようにするには、どの方法をとるべきなのかを選ぶ問題が出題されています。
教科書やワークなどで扱った実験が多いので、教科書やワークで扱った実験について手順や結果、そのような結果になる理由などを合わせて覚えておくようにしましょう。
大問6 物理 12点
〇大問6の概要
大問6は物理に関する問題が4題出題されています。
例年、「運動とエネルギー」と「運動とエネルギー」の単元が交互に出題されています。
〇大問6の対策方法
他の大問と同様、実験に関する問題が出題されています。
また、実験結果に関する説明や理由について書いた文章の空欄に当てはまるものとして正しい選択肢を選ぶ問題も出題されています。
教科書やワークには載っていなかった実験が出題されることもありますが、実験の手順や結果について整理すると、何について確認するための実験なのかを導くことができ、これまで教科書で学習した知識で答えを導くことができるようになります。
そのため、まずは教科書レベルの知識をしっかりと覚えておくこと、その知識を活かして問題を解く練習をワークや問題集の演習を通して身に着けておきましょう。