1.平均点推移と全体の構成
〇平均点推移(過去5年)
・令和3年度 54.6
・令和2年度 57.0
・平成31年度 52.7
・平成30年度 61.5
・平成29年度 58.6
平均して55~60点が平均と安定した点数となっています。
〇全体の構成
社会は全部で大問6問からなり、それぞれ以下のような構成になっています。
大問1 小問集合(15点)
大問2 世界地理(15点)
大問3 日本地理(15点)
大問4 歴史(20点)
大問5 公民(20点)
大問6 三分野総合問題(15点)
全体の難易度は基礎~標準となっており、難問といわれるような正答率が数%となる問題は少ない傾向にあります。
ただし、完答式の問題(複数の空欄を埋め、それが全て正解ではないと点数が取れない問題)が多いので、関連した事項や説明は合わせて覚え、答えられるようにしておく必要があります。
また、全分野まんべんなく出題されるため、特定の分野に偏ることなく満遍なく取り組み、地図やグラフなどの資料問題の解き方にも慣れておくことが重要です。
時間がかかるような問題も多くないので、社会に関してはそこまで時間配分にナーバスになる必要はありません。
〇時間配分
各大問における時間配分としては下記が目安です。
・大問1 5分
・大問2 7分
・大問3 10分
・大問4 10分
・大問5 11分
・大問6 7分
上記の時間配分はそれぞれ見直しを含めた時間配分になります。
また上記の時間配分はあくまでも目安なので、自分の得意・不得意や目標点数によって調整するようにしてください。
2.大問別対策
大問1 小問集合 15点
〇大問1の概要
大問1は地理・歴史・公民の各分野から1題ずつ出題されます。
(ただし昨年2021年度は歴史が2題の計4問の出題となりました。)
地図の読み取りに関する問題が出題されるのが特徴です。
〇大問1の対策方法
近年は地形図や地図記号の読み取り方、意味についての理解を問う問題が出題されています。
例えば、地形図と実際の写真を見比べて通った経路を答えるような問題が頻出なので、地形図の読み取り方や地図記号に関してはしっかりと覚えておくようにしましょう。
また、歴史上の出来事が起こった場所は地図上ではどの位置になるかを答える問題も出題されているので、学習中に地名や地域が出てきた際には場所も合わせて確認するようにしておきましょう。
大問2 世界地理 15点
〇大問2の概要
大問2の問題数は3問です。
世界地理の分野の中でも各国の気候や産業に関する問題が出題されるのが特徴です。
〇大問2の対策方法
世界の各地域の自然や産業などの特徴を世界地図と合わせて確認するようにしましょう。
また、日本との貿易で取引の多い国や品目も合わせて覚えるようにしておきましょう。
大問3 日本地理 15点
〇大問3の概要
大問3の問題数は3問です。
日本国内の各地域の自然環境や産業についての問題が多く出題されています。
〇大問3の対策方法
日本地図を使って各地域の特徴と場所をセットで覚えるようにしましょう。
各地域の特徴は、産業や自然、文化など様々な面から確認しておくようにします。
産業や自然の特徴を覚える際には、教科書や資料集に載っているグラフや表なども必ず確認しておくようにしましょう。
また、近年その地域で起きたニュースなどがあれば合わせて確認しておくとより印象に残りやすく覚えやすくなります。
大問4 歴史 20点
〇大問4の概要
大問4の問題数は4問です。
4つの選択肢を起こった順番に並び替える問題は完全解答となっているので、注意が必要です。
また、グラフや図表などの資料から、歴史的な背景を読み解いて答える記述問題も出題されています。
〇大問4の対策方法
歴史は人物や出来事だけを覚えるのではなく、できごとの流れや、なぜその出来事が起こったのかを合わせて覚えるようにしておきましょう。
また、資料集や地図も活用して、文字だけではなくそれがどのようなものなのか、どこで起こった出来事なのかも合わせて覚えるようにしましょう。
大問5 公民 20点
〇大問5の概要
大問5は例年4問(政治分野から2問、経済分野から2問)でしたが、昨年(2021年度)は3問(政治分野)となり、その内1問は資料の読み取りの記述問題となりました。
〇大問5の対策方法
公民の勉強法としては法律や条例などの名前を単に覚えるだけではなく、なぜその法律や条例が必要となったのかも合わせて覚えるようにしておきましょう。
そうすることで印象深くなって覚えやすくなるだけでなく、資料と合わせて解く問題が解きやすくなるというメリットもあります。
大問6 3分野総合問題 20点
〇大問6の概要
大問6は地理・歴史・公民の3分野総合問題が出題されます。
国や地域で起こった出来事と場所を結び付ける問題や出来事が起こった順番の並び替え問題が出題されるのが特徴です。
〇大問6の対策方法
大問6では単に出来事が起こった場所を答えるのではなく、その場所が地図上ではどの位置にあたるのかを答える必要があります。
そのため、歴史の学習で地名が出てきた時には地図で場所を確認して答えられるようにしておきましょう。
また、グラフや表などの資料の読み取り問題が記述問題として出題される場合もあります。
記述問題の解き方としてはまず資料から読み取れる特徴をピックアップします。次に、そこから考えられる状況、答えとなる理由等を考えるようにしていきます。
この一連の流れを答案に書くことができれば大半の記述問題は十分な答えを書くことができるので、問題集や過去問で練習して身に着けておくようにしましょう。