1.平均点推移と全体の構成
〇平均点推移(過去5年)
・令和3年度 72.5
・令和2年度 81.1
・平成31年度 71.0
・平成30年度 65.9
・平成29年度 69.5
他教科と比べて比較的平均点が高く、概ね65~70点が平均点となります。
〇全体の構成
社会は全部で大問5問からなり、それぞれ以下のような構成になっています。
大問1 漢字の読み(10点)
大問2 漢字の書き(10点)
大問3 物語文の読解(25点)
大問4 論説文の読解(30点)
大問5 古典鑑賞文の読解(25点)
全体の難易度は基礎~標準となっており、正答率が極端に低い問題が少なくなっています。
ただし、第4問では200字の作文を書く問題があり、作文に時間をかけすぎるとその後の問題を解く時間が足りなくなってしまうため、時間配分が重要となってきます。
〇時間配分
各大問における時間配分としては下記が目安です。
・大問1 1分
・大問2 1分
・大問3 13~15分
・大問4 20分
・大問5 13~15分
上記の時間配分はそれぞれ見直しを含めた時間配分になります。
大問4では例年200字の作文が出題されるため、他の大問よりも多く時間を見積もって解くようにしましょう。
2.大問別対策
大問1 漢字の読み 10点
〇大問1の概要
大問1は全部で5問出題されます。
中学校で学んだ漢字から満遍なく出題されます。
〇大問1の対策方法
漢字は落とすことのできない重要な得点源なので、これまでに学習した漢字は全て必ず読めるようにしておきましょう。
他教科の勉強もあるので、あまり漢字の勉強に時間を割くことができないと思うので、新聞や書籍に出てくる漢字で読めないものは都度調べるようにしたり、高校受験用の漢字ドリルを解いたりして効率よく満点を狙えるようにしましょう。
大問2 漢字の書き 10点
〇大問2の概要
大問2は全部で5題出題されます。
〇大問2の対策方法
まずは楷書で丁寧に漢字を書けるようにしておきましょう。
特に普段崩した字を書いている人は意識して丁寧な字を書くようにしましょう。
特に線を出す・出さない、線をつける・つけないなど細かい部分は改めて確認しておき、正しく書けるようにしておきましょう。
また、漢字自体は知っていても他の読みがあることを知らなくて書けなかったということがないように、書きの練習と合わせて読みも合わせて確認しておきましょう。
大問3 物語文の読解 25点
〇大問3の概要
大問3は全部で5問出題され、全問選択形式となっています。
問題は登場人物の気持ちや文章の内容理解を問う問題が多く出題されています。
〇大問3の対策方法
物語文は登場人物の心情やなぜそのような行動をとったのかを答える問題が多く出題されます。
しかし、問題を解く際に物語文を読んでいて「自分がそう思ったから」という理由で選択肢を選ぶと間違えてしまう場合が多くあります。
そういった間違いを防ぐためにも普段問題を解くときから解答の根拠となる部分がどこに書かれているのかを探すようにしましょう。
また、問題が4択の選択形式なので、選択肢同士を見比べて答えを出そうとしてしまいますが、大事なのは本文と必ず照らし合わせて答えを選ぶことです。
選択肢をいくつかの部分に切り分けて、それぞれの部分が本文とあっているのか違っているのかを確認する習慣をつけましょう。
大問4 論説文の読解 30点
〇大問4の概要
大問4は全部で5問出題されます。
その内最後の1問は200字の作文となっています。
文章の意味や内容理解、段落関係を問う問題が出題されています。
〇大問4の対策方法
論説文は普段あまり触れることの少ない題材が出題されると、あまりイメージが沸かず解きにくいと感じることはありませんか?
もし、論説文が苦手だと感じているなら、これまで教科書や問題集などで出てきた言葉でよく意味の分からなかった言葉は意味を調べ、自分で簡単な言葉に置き換えられるようにしておきましょう。
難しい言葉を自分の知っている分かりやすい言葉にすることで、論説文の内容が頭に入りやすくなってきます。
また、大問4では本文の内容から派生した作文を書くような問題が出題されます。
字数は200字とそれほど多くありませんが、必ず時間を決めて作文を書く練習や短い時間で文章の構成を考える練習をしておきましょう。
また、作文は自分で採点することが難しいので、他の人に採点してもらって、採点のポイントを押さえた答案を書けるようにしていきましょう。
大問5 古典鑑賞文の読解 25点
〇大問5の概要
大問5は全部で5問出題されます。
古典に関する対談と古典の文章を読み、その内容に関する問題と古典に関する問題が出題されています。
〇大問5の対策方法
大問5では例年、対話文に出てくる人物の役割を問う問題が出題されています。
この問題に関しては、全体の話の流れを部分部分に分けて展開を押さえるようにしておくと、問題で問われた人物の役割が分かりやすくなります。
大問5は古典の内容も入ってきますが、現代語訳も併記されており古典特有の問題はそれほど多くありません。
ですので、基本的な対策としては大問4と同じですが、上記のような特徴的な問題への対策と余裕があれば古典の作品に関する知識をつけておくと良いでしょう。